心臓弁フレーム
心臓弁は心臓からの血液の流れを調節します。僧帽弁と三尖弁(AV)は、上にある心房と下にある心室の間に位置する流入弁です。大動脈弁と肺動脈弁は、心臓から出る動脈部に位置する流出弁 (SV)です。
心臓弁の障害は、以下の症状を引き起こします。
- 狭窄症 - 血液の流れを阻害する狭窄。弁の狭窄は、場合によっては心臓カテーテル法でバルーンを膨らませて癒着している弁尖を切り離すことによって治療できます。
- 血液逆流 - 弁がきちんと締まらず、血液が反対方向に漏れて起こる逆流。治療として、通常、弁の置換手術が行われます。
障害のある心臓弁は、修復または置換することが可能です。伝統的な治療として、心臓切開手術があります。これは極めて侵襲的な処置であり、胸骨を切開し、心臓を停止した上で弁の形成術や人口弁を取り付ける手術が行われます。
研究者等は心臓を停止せず、胸を切開せずに行え、そのために疼痛、入院日数、回復時間、および感染症リスクを最小限に抑えることができる最小侵襲性の治療 介入法を模索してきました。経カテーテル大動脈弁留置術 (TAVI) は心臓切開手術に耐えられない高リスクの患者にとって、有望な治療法です。経カテーテル大動脈弁は3つの弁尖をステントの様な金属製フレームに縫合したもの で、圧縮してバルーンに取り付け、大腿部または胸部から挿入して、心臓まで注意深く誘導します。
心臓弁の生産
STI は各種の心臓弁の開発をサポートし、このニッチ産業の一流企業に委託製造サービスを提供してきた実績により、経カテーテル大動脈弁の金属製フレームの製造において幅広い経験を積んでいます。
原材料
心臓弁の金属製フレームはステンレス (SS316LVM)、コバルトクロム、ニチノールから造られます。金属製フレームはクリンプ (圧縮) 径6~8mmで、拡張径は患者によりますが21~29mmとなります。
レーザー加工
既存のフレーム製作法には、ワイヤー・ブレーディング、ニッティング、およびレーザーによるチューブ切断が含まれます。今日では、ほとんどの心臓弁フレームは様々な寸法、長さ、壁厚の金属製チューブをレーザー切断して製造されています。
熱処理
ステンレスやコバルトクロム合金製のバルーン拡張型フレームには、内部応力を取り除き、金属を軟化し、伸張率を高め、ストラット破損リスクを軽減し、疲労抵抗を向上する目的で焼きなましが施されます。自己拡張型フレームはニチノールの柔軟特性を活用し、フレームの拡張径、変態温度、径方向力を設定する形状固定と呼ばれる異なる工程を必要とします。
表面処理
レーザー加工後の工程には、機械によるバリ取り、酸洗、電解研磨、表面安定化処理、洗浄などが含まれます。これらの工程が、欠陥のない明るい光沢面と優れた耐食性を実現します。
品質保証
生産工程を通して、外観検査と寸法検査を実施し、最終製品がお客様の仕様を確実に満たすようにしています。品質保証検査には、高解像度の光学顕微鏡、自動デジタル・マイクロメーター、 ビデオ検査システムが使われます。STI のフレーム生産工程は、ISO 13485:2003及び ISO 9001:2008 の品質規格に準拠しています。

